ストックビジネスの代表
それに対して日本では、不動産開発はいまだにストックビジネスの代表であり、どんなに優良とされる開発でも、開発メリットは右一肩上がりの地価上昇を前提にして組み立てられたままです。そこには利益の分配という考え方ではなく、利益を永遠に積み立てていくという発想しか浮かんできません。ストックにしがみつくことをやめない限り、日本のデベロッパーがアメリカ並みに洗練された開発業者にステップアップすることはできないでしょう。ビジョンの指摘は、不動産ソフトウエア産業に対する期待で終わっていますが、私が最も期待している不動産のソフトウエア産業は、実は金融です。金融こそ不動産に最も身近で不可欠、さらに相互補完ができるソフトの代表です。したがって、本来ビジョンが示すべき新ビジネスには、金融機能を生かしたビジネス、すなわち不動産投資顧問業や不動産投資信託、不動産証券化のオリジネーションビジネス等が加えられるべきです。そしてその業際ビジネスとして、サービサーや不動産アナリスト、それに格付け機関等が常に控えているのが、ソフトウエアの理想的なフォーメーションです。これからの不動産プレーヤーには、不動産ソフトウエア産業のレパートリーに是非金融ビジネスを加えていただきたい。それが私の描くビジョンです。